相当因果関係とはなんですか?障害年金相談室
年金事務所へ相談に行った会社員のLさん。
10代の頃のパニック障害のことを話したら、現在の統合失調症と相当因果関係があるかどうかを医師に確認するようにアドバイスを受けた。
相当因果関係の有無で何がどう変わるのかよくわからない。
Lさんの神経症と精神病の相当因果関係は、個別の状況により判断されるため、相当因果関係の有無は一概には断定できませんが、精神傷病以外では相当因果関係があるとして取り扱われるものがいくつかあります。
相当因果関係ありと取り扱われることが多い例障害年金相談室
①糖尿病と糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症など②糸球体腎炎と慢性腎不全
③肝炎と肝硬変
④手術などの輸血による肝炎
⑤ステロイド投薬の副作用で起きた大腿骨頭無腐性壊死
⑥事故または脳血管疾患による高次脳機能障害
相当因果関係なしと取り扱われることが多い例障害年金相談室
①高血圧と脳出血・脳梗塞
②糖尿病と脳出血・脳梗塞
③近視と網膜剥離・視神経萎縮・黄斑部変性
医学的には、高血圧合併症と脳出血は因果関係があるとされているものですが、障害年金の認定では因果関係がないとする扱いになっています。また心原性塞栓症による脳梗塞は因果関係ありとされ、心房細動などを健康診断で指摘された日まで初診日が遡ることがあります。
相当因果関係が論点となった場合も解決が困難になりがちですから、一度ご相談してください。